毎回、苦労する炭の火おこしが、いともカンタンに!?
夕方になって、日が沈んでくるころ。食事の準備を始めたところで、板谷さんが準備を始めたのは、たき火台と、それを囲むステンレス製の囲炉裏だ。キャンプ初心者なら、まずはバーベキューコンロを用意してしまいがちだが、たき火台のほうがオススメだ。炭火を入れるとバーベキューもできるし、バーベキューが終わったら、薪を入れてキャンプには欠かせないたき火がどこでもできる。
折り畳み式のコンパクトに収納できるたき火台などもあるが、なるべくシッカリとした作りで長く使えそうなモノを選びたいところ。そろそろバーベキューコンロも古くなってきたので、新しいモノをと考えている人は、たき火台を検討してみるのがいいと思います。
キャンプ初心者が苦労することと言えば、炭火の火おこし。着火剤を燃やして炭に火をつけるのだけれども、なかなか炭全体に火が回らないために、必死にバタバタとうちわをあおいでみる。結局、火おこしに時間がかかってしまって、30分過ぎてもバーベキューが始められないといった経験が私自身、何度もある。
アウトドアの達人である板谷さんは、いったいどうやって火おこしをするのか、尋ねてみると、驚くべき答えが返ってきた。
「炭火に火をつけるのに、そんなに苦労することはありませんよ。火起こしにはいろんな方法がありますが、初心者でもカンタンにできるいいモノがありますから、ご紹介しますね!」
そう言って板谷さんが持ってきたのは、ステンレス製の三角柱の物体。炭の火おこし器で、チャコールスターターと呼ばれる、通称、チャコスタだ。
チャコスタの底にまずは着火剤となる炭を置き、その上に炭を重ねるように入れてトーチバーナーで底面から着火するだけ。そのまま放っておけば煙突効果によって空気が自然に循環するので、10分ほどで、すべての炭に火が回るのだという。
にわかには信じられなかったが、着火した火が、ゆっくりと炭全体に行き渡っていく。10分が経過したころには、燃える炭火でチャコスタが真っ赤になりました!
着火剤となる炭を底に入れて、着火するだけでOKのチャコスタ
これまでの炭火おこしの苦労はいったい何だったのか……と、考えさせられるほど、楽々と、しかも短時間で炭火の火おこしが完了。今回のキャンプ体験取材で、最も目からウロコな衝撃的体験だった。
「適当に炭を入れて着火剤に火をつければ、誰でもカンタンに火おこしできますが、最も効率のよい炭の組み方がありますよ」と板谷さんは言う。
まずは、底に着火剤となる、燃えやすい炭を入れて、その上に長持ちする備長炭の細かい炭を敷きつめる。その上に大きめの炭を入れると、効率よく火おこしができるのだとか。こんなに便利なモノがあるとは知りませんでした。アマゾンなどでチェックしてみたら、数千円程度。チャコスタも、最初にそろえるキャンプギアのひとつとしてオススメしたいと思います!
チャコスタであっという間に炭の火おこしは完了
色々ご指南いただいた板谷さんに感謝を込めて乾杯!