積み立て投資のメリットとは?

「投資商品は価格が変動します。不確実なものが上がったり下がったり、増えたり減ったりするのが“リスク”です。一般的にリターン(利益)の大きいものほどリスクが高くなります。『ハイリスク・ハイリターン』です。逆に、価格変動の幅や確実性が小さいものは『ローリスク・ローリターン』です」

リスクとリターンのイメージ
リスクとリターンのイメージ

「このグラフのように、一番リスクが小さくてリターンも小さいものは預貯金です。右上に上がれば上がるほど、リスクとリターンが大きくなります。ハイリスク・ハイリターンですね。どの商品がいい悪いというのではなくて、リスクとリターンの関係を理解したうえで、どの程度リスクを許容できるのか、リターンがどれくらい享受できるのかを検討すればいいと思います」

リスクの軽減(資産の分散)
リスクの軽減(資産の分散)

「この図のように、複数の商品を組み合わせるとリスクは抑えられます。Aという商品とBという商品を組み合わせることによって、AとBのばらつき(価格変動)が重なって、リスクが小さくなるのです」

リスクの軽減(時間分散)。Aさん(毎月5万円ずつ投資、8か月合計40万円)とBさん(40万円を一度に投資)の比較<br>*当事例は手数料等を考慮していない仮定の数値であり、また将来の投資結果を予測・保証するものではありません。
リスクの軽減(時間分散)。Aさん(毎月5万円ずつ投資、8か月合計40万円)とBさん(40万円を一度に投資)の比較
*当事例は手数料等を考慮していない仮定の数値であり、また将来の投資結果を予測・保証するものではありません。

「リスクを抑えるもう一つの方法が積み立てです。このグラフのように、Bさんが、価格が1万円の時に40万円投資したとします。買えた口数は40口です。一方Aさんは毎月5万円ずつ8回にわけて買いました。1カ月目は価格が1万円だったので5口ですが、2カ月目は8500円になったので5.9口。3か月目は7.1口。最終的には42.8口買えました。40万円を使って1回で買い付けるよりもたくさんの口数を買えたことになります。これを『ドルコスト平均法』と呼びます。でも、どんなときでもうまくいくとは限りません。一貫してずっと値上がりする商品の場合は、最初の安いうちにまとめて買った方が有利です。逆にずっと値下がりする場合、口数をたくさん買えても利益は出ません。一番よいのは、だんだん下がってその後上がるか、なだらかに上がったり下がったりしながら上がっていく形です。長期投資で積み立てる場合は、『上がったり下がったりするだろうな』というものに投資価値があると判断すればいいでしょう」