20年間で800万円まで積み立てられる

「値上がりをした利益や分配金には、一般的には20%(復興特別所得税のぞく)の税金がかかります。でも『NISA(少額投資非課税制度)』や『つみたてNISA』では、この税金がかかりません

 利益に税金がかからないことが、NISAのメリットなんですね。

「始まって約4年がたつNISAは非課税期間が5年で、年間120万円が非課税の上限です。一方、つみたてNISAは2018年1月から開始され、非課税期間が20年、年間の上限は40万円です。20年と長期にわたるので、積み立ての効果を享受できます。40万円で20年間なので、合計で800万円積み立てることができます

 合計800万円! じっくり積み立てていけば、かなり大きなお金に育てられそうです。

各種制度の比較
各種制度の比較

 つみたてNISAの開始は2018年1月からですが、2017年10月から申し込みをスタートしているそうです。

「これは大事なポイントなのですが、現状のNISAとつみたてNISAは併用できません。今NISAを使っている方が来年つみたてNISAを使う場合は、NISAからつみたてNISAに変更する書類を提出する必要があります。もし2018年に通常のNISAを一度でも利用してしまったら、その年はつみたてNISAに変更ができません」

 毎年、NISAかつみたてNISAのどちらにするか選択する必要があるということですね。

「一度つみたてNISAに変更して、また普通のNISAに戻ることも可能です。ただ、通常のNISAは今のところ6年後の2023年に終了する予定です。一方、つみたてNISAは来年からスタートして20年間続けることが約束されています

つみたてNISAで投資した年から最大20年間、非課税の取扱いを受けられる
つみたてNISAで投資した年から最大20年間、非課税の取扱いを受けられる

「大和証券では、つみたてNISAに適した投資商品として『インデックス』と呼ぶ投資信託をラインナップしています。インデックスは『日経平均』などの“指数”に連動する投資信託です。『上がっているな』『下がっているな』と分かりやすく、またコストが低い点が特徴です。20年積み立てる場合、コストが低ければ、それだけ運用効果も高くなります

 つみたてNISAは、「積立投資」が前提なので、ご自身の好きなタイミングでは買えないそうです。

「少なくても年に2回以上積み立てる必要があります。40万円で年に2回積み立てるとしたら、20万円×2。毎月積み立てるのであれば、月に3万3333円です」

 積み立てによるメリットと、税金がかからないメリットがあるつみたてNISA。20年という長い時間じっくり積み立てていけば、大きなお金に育てられそう…。ぜひ、検討してみたいと思います!

(文/ひがししょうこ 撮影/清水真帆呂)

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