「一人で頑張らなくてもいいじゃん」って肩の力が抜けた

羽生 仕事とのバランスはいかがですか?

眞鍋 最初はちょっと大変でした。私、仕事の時と家では全然キャラが違ったんです。仕事に行くときはもう戦場に行くような気分で超緊張モード。その空気をまとったまま家に帰って母業をやろうとすると、なんかギスギスしたりして。かといってママモードのまま仕事に行くと、何も武器を持たずに最前線に出てきちゃったかのような無防備な状態になっちゃうし(笑)。復帰してしばらくは、仕事と育児のモードの切り替えに戸惑いましたね。あれ?どうやって仕事すればいいんだっけ?みたいな。

羽生 仕事では戦闘モードなんですね。

眞鍋 はい。そうでした。芸能界の出始めが競争厳しいグラビアだったということが大きいかもしれませんが、芸能界ってやっぱり生き残りを懸けた厳しい世界ですし、「周りはみんな敵!」というくらい力が入っていたと思います。ずっとそうだったんですけど、最近変わってきました。

羽生 お母さんになってから変わったんですね?

眞鍋 そうですね。仕事と子育てモードの切り替えに悩みつつもしばらくやっていくと、だんだん仕事に対するスタンスが変化していったんです。仕事で出会う人たちはライバルではなくて「一緒に戦う仲間」なんだって思えるようになってきたんです。一人で頑張らなくてもいいじゃんって肩の力が抜けたというか。産む前には感じたことのない感覚でした。(後編に続く)

(取材・文/宮本恵理子 写真/山出高士)