部屋数に惑わされてはいけない
間取りの読み方についてアドバイスを求めると、井上さんからは気になる言葉が。「”○LDK”の数字にだまされてはいけません」
3LDKよりも4LDKが、4LDKよりも5LDKのほうが、「部屋が多くて広い家」…とイメージしがちです。それは間違いなのでしょうか?
井上さんに、賢い間取りの読み方について教えて頂きます。
「質が良い間取り、悪い間取りがある」と井上恵子さんは言います。
間取りの賢い読み方
01. 部屋、区切りすぎじゃないですか?
間取りというと、よく、「2LDK」「3LDK」という表現をしますが、その数字にだまされないようにしてください。「5LDK」と聞いて、「わあ、部屋が多くていい!」と舞い上がらないように。それらは本当に“使える”部屋でしょうか。
例えば、4.5畳や5畳のような小さい部屋をたくさん作って「5LDK」とうたうような、質の悪い間取りもなかには存在します。部屋が細かく区切られていると、まず、風の通りが悪くなります。また、子どもが小さいときには子ども部屋に使うつもりでも、子どもが大きくなったあとまで考えれば、結局そういう部屋は、物置にしかならない可能性が高いと思います。
小さな部屋がいくつもあるよりも、広い空間があったほうが、何かと融通がききます。今は、高性能な間仕切りなども売っていますから、そういうものを活用して、子どもが小さいうちは広いリビングを仕切って使う、子どもが家を出たら、また広いリビングとして使う、というようなやり方をすると、賢いと思います。
部屋の数が多ければいい、と思い込まないように、注意しましょう。部屋数だけでなく、きちんと間取りの中身を見ることが大切です。