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『ハリー・ポッター』全映画をプロデュース。「このシリーズは“素晴らしい贈り物”」
清水 ヘイマンさんは映画『ハリー・ポッター』シリーズの全作品をプロデュースされてきました。一連のシリーズが終了した後は、寂しい思いをされていたのではないですか?
デイビッド・ヘイマンさん(以下、ヘイマン) 『ハリー・ポッター』シリーズが終わったときは非常に複雑な気持ちでした。ホッとした面もあったんです。なぜなら次にまた新しいものを探索して、別の映画に着手できるという気持ちもあったからです。そして実際に、『ゼロ・グラビティ』や『パディントン』、そのほかの作品を手掛けてきました。
しかし、確かに『ハリー・ポッター』シリーズは私の人生の中のとても大きな部分を占めている存在です。個人的にも、仕事としても私の人生そのものが変わったシリーズで、私にとっては“素晴らしい贈り物”だと言えます。このシリーズから非常に多くのことを学び、プロデューサーとしての腕を磨くこともできましたから。
『ハリー・ポッター』の新シリーズ第1作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のプロデューサー、デイビッド・ヘイマンさん
このシリーズに関わっている間に、関係者は皆“大人”になりました。誕生や死、結婚、子どもの成長などのドラマもあったんです。私は今の妻と出会い、義理の子ども達をセットに連れていったこともありました。私と妻との間にも新たな子どもが誕生しました。
仕事のうえでも、様々な機会を与えてくれた作品でした。アルフォンソ・キュアロン、マイク・ニューウェル、デイビッド・イェーツといった監督達や、プロダクション・デザイナーのスチュアート・クレイグらと仕事ができ、ビジュアル・エフェクトの勉強もたくさんできました。彼らとは今でも仕事をする機会があります。
―― 待望の新シリーズ『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』もヘイマンさんがプロデュースされていますが、『ハリー・ポッター』シリーズで初となる、原作のない映画。つまり、J.K.ローリングさんが初めて脚本から手掛けた作品ですよね。今回の製作の経緯を教えてください。