経験学習は理科・社会につながっている

 「3年生以降で理科・社会を理解するうえでも経験学習での体験は重要です」とも田中さんは話します。「カレーに使う野菜や肉はどこからどんなふうに運ばれて来たのだろうと、親子で産地や流通について話し合ったり、どうやったら遠くまでロケットが飛ぶか試行錯誤したりした経験があると、社会や理科の学習が始まった時に、『あ、これやったことがある、知っている』と理解しやすいのです。テキストにも体験学習を発展させた読み物や取り組みを「理科のめ(芽)」「社会のめ(芽)」として掲載しています。ぜひ活用してほしいですね」。

 経験学習は1学年で24テーマ。アイスクリーム(1年生)やマヨネーズ、くだものゼリー(ともに2年生)といった、食に関するテーマは人気です。ほかにもお月見や年賀状(ともに1年生)など季節感を大切にしたテーマや、防災対策(2年生)といった社会的に注目されているテーマがあり、大人にも魅力的なラインナップです。

 「受講者の保護者の方に聞くと、1カ月に1度のイベントとして、週末などに楽しんでくれているようです。内容を発展させて、夏休みの自由研究にしたという声もあるんですよ」。

 1・2年生向けの小学生コースは今年で14年目。田中さんは開講当初から教材開発に携わっている。「経験学習のテーマは理科、社会につながり、知的好奇心を伸ばすものを考えています。種や土をお届けする栽培のテーマ(1年生はミニトマト、2年生は枝豆)も人気です」。

Z会 小学生向けコース