ユニリーバ・ジャパンのWAA説明会後の質疑応答は、予定時間を過ぎても次々に手が挙がる盛況ぶりで、同社のトレーニングや仕組みに対する質問も相次いだ。質問の回答には、説明会に続き同社取締役 人事総務本部長の島田由香氏が立った。
WAA導入後、会社の売り上げが下がった月はない
参加者からは数多くの質問が寄せられた
会場からの質問 WAA導入による売り上げへの影響についてお聞かせください。
島田氏(以下、敬称略) 今のところ、個人の売り上げに対する影響は見ていません。会社全体の売り上げについては、これまで通り毎月、毎年というスパンで推移を確認していくことになると思います。ちなみに、WAA導入以降、社としての売り上げが下がった月はありません。成長率、利益率についても同じです。
「WAAを導入した結果、売り上げが上がった」というところまではいかなくても、「WAAが始まってなんだか幸せだな」という感覚を社員が持ってくれて、「WAAを導入しても売り上げが下がらない」という状態を維持できればいいのではないか、と現時点では思っています。
とはいえ、いずれは「評価をどうするか」「生産性をより高めるには」といったことも考えなくてはならないでしょう。そうした課題については、会社の枠を超えた「TEAM WAA!」(※)の活動の中でシェアし、解決していければいいと思います。
―― 人事評価について伺います。現在はどのような評価方法を取っているのですか?
島田 基本的には、個人ごとに設定したゴールに対する成果を評価しています。ゴールを設定するときに重視しているのは、「わくわくするゴールかどうか」。そのため、日々、マネジャーと進捗を確認する際も、数値だけでなく「本人がどう感じているか」「マネジャーとの対話の中で、どれだけ成長が見えるか」という感覚的な部分を重視しています。