会社として面白い、認めてほしいという気持ちが、ポーター賞受賞に
「ほぼ日」に入社をしてまず驚いたのは、これほど体系的に組織が整っていない中で、実際には利益が出て伸びているという点。糸井重里という著名な個人が立ち上げた会社ということもあり、組織の形はとっているけれども、一人一人はプロのフリーランス集団という立ち位置で成り立っているように見えました。私のこれまでのキャリアの中で教科書的に教わった知識やできあがった環境で見てきたものだけでは推し量れない現実が目の前にあり、「なんだこれは!」と(笑)。新種を発見したようなこの面白さを、まずは理解したいと思いました。
「ほぼ日」取締役CFO管理部長の篠田真貴子さん
当時は、ほぼ日が会社としてちゃんと成立していると認識を持っている人は世の中にほとんどいませんでした。「ほぼ日」を応援してくれる人も、基本的には糸井さんか「ほぼ日」サイトのファンしかいなかったんです。
中で働いているスタッフも、糸井さんというクリエイターがいるから成り立っているという意識が大きく、自分たちがなぜうまくいっていて、お客さんに喜んでもらっているのか、いまひとつつかめていない状態。こんなに素晴らしいところがたくさんあるのに、一人一人が何となく自信を持てていないのがもったいなくて、まず何よりも自信を持ってほしいと思いました。
これまでの応援層とは異なる「会社として、面白いですね」と、組織や事業そのものの良さに注目してくれる人が一人でも増えたら……。それには、社会的に認められる賞を取ることが一番分かりやすいだろうと「ポーター賞」(独自性のある戦略によって競争に成功した日本企業や事業部に贈られる賞)にチャレンジ。見事受賞することができました。