おへそと鉄棒の位置を近づける
逆上がり――それは、運動が苦手な子どもにとって、人生最初の壁といえる存在かもしれない。これができるかできないかが、その後の運動神経の良い、悪いといわれる一つのラインとなってくる。ママ・パパの中にも、逆上がりに苦い思い出を持つ人もいるのではないだろうか。
そこで、前回の「為末大のかけっこスクールに聞く『速く走る練習法』」で走り方を教えてもらった、為末大さんが代表を務めるかけっこスクール「TRAC」の大西正裕さんに「逆上がりができるようになるコツ」について聞いてみた。
DUAL編集部(以下、――) 逆上がりがなかなかできないと悩んでいるお子さん、ママ・パパは多いですが、できる子とできない子の違いは何なのでしょうか?
大西正裕さん(以下、敬称略) 逆上がりができない子の特徴は、自分のおへそと鉄棒の位置が遠いことです。だから、まずはひじをぐっと曲げて、おへそをできるだけ鉄棒に近づけてください。ひじが伸びていては力も入りません。
そこから、自分の頭を蹴り上げるように足を振り上げてください。目線は自分の頭上を見上げるような形です。
棒を持って解説する大西さん
顎反射といって、顎の角度で体の力の入り方が変わってくるのですが、足が上がったらそのまま今度は自分のおへそを見るように顎を引きます。そうすると、腹筋にぐっと力が入り、うまくクルンと回れるのではないかと思います。