受験本番まであと半年となりました。6年生にとって大事な夏の到来です。「夏休みは学校がない分、受験勉強に集中できる。今こそ頑張らせないと!」と力が入る親御さんもいると思いますが、ちょっと待って! 実はそのパターンで受験勉強を進めていくのは危険なんです。

「6年生の夏を有意義なものにするには、お子さんの“今の状態”をきちんと把握し、そのレベルに応じた勉強をすることです」。そう話すのは、本連載でおなじみの西村則康先生です。では、どのように進めていけばよいのでしょうか? この夏、一歩上へステップアップするための勉強の進め方を教えてもらいました。

夏前の模試の結果を踏まえて、レベルに応じた学習対策を

 6月下旬から7月中旬にかけて、各大手進学塾では、志望校に合格できるかどうかを判定する模試(塾によって名称が異なります)が実施されます。その結果からお子さんが今どのくらいのレベルで、志望校へ合格できる可能性が何%かがおおむね分かります。

 合格可能圏30%などの判定が出ると、「あ~、もうダメだ」と絶望的な気持ちになるかもしれませんが、現時点ではまだ諦める必要はありません。なぜなら小学生の子どもが挑戦する中学受験は、成長過程の段階にあるため、このレベルでもまだ合格の見込みがあるからです。

 しかし、それも戦略次第です。

 「夏休みは学校がない分、受験勉強に多くの時間を充てることができます。苦手を克服させたいし、過去問にもそろそろ取り組ませたいし、志望校別クラスの対策もしておきたいなど、あれこれやらせたいことがあるでしょう。しかし、今ここで手当たり次第やっても成果は上がりません。大事なのは、今のお子さんのレベルに応じた勉強をすることです

 子どもの学力のレベルは次のように、大きく3つに分けることができます。

① 合格安全圏……合格可能圏80%以上
② 合格圏……合格可能圏50~80%
③ 合格可能圏……合格可能圏20~50%

 それぞれのレベルに応じた勉強の進め方を西村先生に教えてもらいましょう。

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【第2章】 中学受験のパートナー 塾との付き合い方
【第3章】 受験生 普段の勉強と、長期休みの戦略的な活用方法
【第4章】 男女御三家と早慶付属校の最新問題傾向
【巻末付録】 必見!プロがすすめる併願パターン 74校が登場

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