ワーママの7割が「今の会社で働き続けたい!」
女性活躍について様々な取り組みが報告されてきたが、改めてなぜ女性が活躍しづらいのか、そしてどうしたら女性が活躍できるのかをデータを使って数字で解明しようという新しい調査の結果が今回発表された。取り組んだのは、『育児は仕事の役に立つ~「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ~』を研究室の浜屋祐子さんと共著した中原淳先生とトーマツ イノベーション。中原先生は企業などの人材教育研究の第一人者でもあり、自身も2人のお子さんのパパであり、共働きで保育園の送迎や家事も行うデュアラーだ。
年々増えつつあるワーキングマザー。「M字カーブ」と呼ばれる出産前後の女性労働力の低下の窪みも、近年だいぶ改善されてきている。男性の平均給与も下がっている中で、女性が働くことは今や当たり前だ。
内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書平成27年版」より抜粋。「労働力率」は、15歳以上人口に占める労働力人口(就業者+完全失業者)の割合
調査でも、「今の会社で働き続けたい」と答えたのは、男性全体が49%、女性全体が49%であった一方、ワーキングマザーは71%と意欲が高いことがうかがえた。しかし、「育児と仕事の両立ができている」と答えたワーママは約37%。残りの6割強は両立に悩んでいるのだ。
「せっかく働き続けたいと言っているワーキングマザーを、実際には生かし切れていない企業が多いのが現状です」と中原先生は指摘した。