「ミエコさん、ふつうにしてたらそれくらい生きられると思いますけど……」と教えてもらって、わたしはものすごーく喜んだ。すると彼女は「え……まじですか」とびっくりするのである。
「まじってどういうこと? めっちゃうれしくない?」
「いや……うれしいっていうか、この話するとわりとみんな『100年はしんどいわ、適当なところでぽっくりいきたいわ』って言うから……」
「えええええええ」
「ミエコさん、前向きですよね……」
「……」
ごうごうと燃えあがる「書きつづけたい」気持ち
これはあくまで平均寿命の話だから例外はたくさんあるだろうけれど、この話を読んで、みなさんどう思います……?
もちろん、若いまま、健康なまま、このままの状態で100歳を超えるわけじゃなく、老いての100歳超えなんて想像もできないけれど、でも、どんなにボロボロで生活が大変になってもひいひい言いながら生きながらえて、それが何かはわからないんだけれど、目撃しつづけたい、記録したい、書きつづけたい、みたいな気持ちがこう、これを書いているこの今も、体の真ん中からごうごうと燃えあがってくるんですよね……なんて書いておきながら、そのときになって「こんなに長生きなんてするもんじゃない」なんて文句ばっかりになっているかもしれないけれど、でも、これから先も心身や人生に起きるであろうさまざま、あるいは起きなかったことをつぶさに観察して、体力をつけてしっかり書いていきたいなと今はそんなふうに思っております。
4月に刊行した村上春樹さんとの共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』の最初のメモ書き。今読むと何書いてるかさっぱりだけど、がんばったことだけは覚えてる……。