コロナ下で起業・フリーランスへの道はますます身近になりました。「子育てと仕事のベストバランスを目指したい」「好きなこと・得意なことに特化して働きたい」「新サービスを世に出して、社会に貢献したい」…理由はさまざまだとしても、起業・フリーランスに挑戦してみたいとチラリとでも考えたことがない働く親は、むしろ少数派かもしれません。さらに、「フリーランス同士でチームを組む」「起業した後、会社員に戻る」など、従来のフリーランスや起業のイメージにとらわれない、柔軟な働き方も選択できるように。一方、ハードルが低くなったとはいえ、起業やフリーランスに一定のリスクが存在するのもまた事実です。家族の生活や子どもの教育費など守るべきものが多い共働き親が、起業・フリーランスを目指すとき、どう準備し、どんなマインドを持って挑めばいいのかを探っていきます。

育児・家事・教育費…共働き家庭だからこその起業・フリーランス

 フリーランスというと、プログラマーやデザイナーといった専門スキルを持つ人がなるというイメージはないでしょうか。今回は、こうした専門職ではなく普通の会社員としてキャリアを積んできたママが、「非専門職フリーランス」として成功した事例を紹介します。

本当に仕事が成り立つのか不安だった

 4歳の娘を育てる中村友美さんは会社員として長年営業畑を歩んできました。現在はフリーランス3年目で、営業企画支援、ウェブマーケティング、ビジネスプロセスの改善やプロジェクト推進業務など幅広い分野に取り組んでいます。 フリーランスになったきっかけは、台湾人の夫の帰国に伴う引っ越しでした。

 「夫が帰国することになり、会社をやめて一緒に行きました。台湾に着いた3カ月後には娘も生まれ、海外生活と子育てがほぼ同じタイミングでスタート。もともと働くことが大好きだったため、娘が生後6カ月になったら働きたいと思っていました。とはいえ小さな子どもがいて、中国語も話せないとなると、台湾で会社勤めをする選択肢はありません。そこで選んだのがフリーランスでした」

 以来フリーランスとして働き、現在は会社員時代の1.5倍ほどの収入を得ているという中村さん。とはいえフリーランスに踏み出す際は「本当に仕事が成り立つのか不安だった」といいます。

 「私の職歴は営業をメインとした普通の会社員。いわゆるフリーランスでイメージするような特殊スキルはありません。どこに行けばどんな仕事があるのかもまったく分からず、フリーランスでうまくいく自信もありませんでしたが、仕事を続けるためにはフリーランスしか選択肢がないという状況で消去法的に選びました」

 そんな中村さんが非専門職フリーランスとして成功した理由について、詳しく聞いていきます。

【中村さんが「非専門職フリーランス」として仕事を継続的に獲得していくために大事にしている5つのマイルール】

1:○○のことを徹底的に考える
2:顧客同士を○○○○
3:自分ができることを○○しない
4:○○○○○&○○でいる
5:○○○○○○に所属する
「『いい感じ!』と打ち合わせ先の方が撮影してくれました。フリーになって、顧客との距離がぐっと近くなったと感じています」(中村さん)
「『いい感じ!』と打ち合わせ先の方が撮影してくれました。フリーになって、顧客との距離がぐっと近くなったと感じています」(中村さん)