物価高が続き、社会保険料も年々増加の一途。コロナ下で家計悪化の懸念も大きくなるばかりです。一方で、少子化などを背景に「教育の質」に関心が高まり、首都圏では中学受験が過熱傾向にあるなど、「子どもへの手厚さ=教育費の負担増」となって、共働き家庭に重くのしかかっています。子どものためだからと、つい聖域にしてしまいがちな「教育費」ですが、長きにわたり子どもの将来をサポートしていく上で、必要となるお金はどれくらいになるのでしょうか。この特集では、マネーや教育のプロたちに話を聞き、これから私たちにふりかかる教育コストについて、様々な角度から検証していきます。晩婚、晩産化が進むなかで無理なく教育資金をためるには? 意外に家計を圧迫する想定外の「隠れコスト」とは? 最新の教育費事情を踏まえて、各家庭にとって教育費の「最適解」や将来後悔しないためのヒントを探ります。
「教育費」への配分、正解は?
「教育費」への配分、正解は?
-
1ママFPが教育費を「聖域」にしないためにやったこと
-
2塾代と学費で考える 年収1250万円世帯の中学受験
-
3晩産家庭は大学進学までに子1人500万円の貯蓄を
-
4子どもの習い事費を膨らませるのは親の焦りと成果主義
-
5隠れ教育コストの大敵は親の「何となく」 どこに注意?←今回はココ
あらゆるところに潜む、見えづらい教育費負担
子ども1人大学まで出すために必要な教育費は2000万円とも3000万円ともいわれています。「そんなにかかるの!?」と疑いたくなる人に知っておいてほしいのが、習い事の月謝や学費など一般的な教育費明細の内訳からこぼれがちな教育コストの存在です。
例えば習い事費が月謝の何倍もの出費にまで膨れあがってしまうケース。月謝1万円ならと思ってバレエを始めたら、育ち盛りでどんどんサイズアウトしていくレオタードやトゥシューズ代のほか、発表会の参加費が5万円、子どもの希望でオプションで受講した個人レッスン代、親の待ち時間のお茶代……とどんどん出費がかさみ、年間12万円の月謝の裏で、その2~3倍もの費用がかかってしまっていたという話も珍しくありません。
「バレエという特殊な習い事に限った話でしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。同様に思わぬところで費用が膨らむものから、気のゆるみでつい出費がかさんでしまうもの、さらには不本意ながらも払わざるを得ない出費など、一見すると見えづらい教育費の負担は、あらゆるところに潜んでいます。
今回、みんなの教育費の実態を編集部が取材しました。実際にかかる負担を可視化することで、この先続いていく教育費負担への注意すべきポイントも分かるはずです。
【実録、みんなのリアル教育費】
・月5000円だから、と始めたバレエ、費用が膨らみ年間30万円ほどの支出に
・とりあえずの小学校受験で55万円
・近所に引っ越しただけで年30万円の保育料アップ
ほか
・とりあえずの小学校受験で55万円
・近所に引っ越しただけで年30万円の保育料アップ
ほか
