新春スペシャル対談「これが私たちの生きる道」
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1林真理子×勝間和代「私は日大理事長に向いてたと思う」
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2林×勝間 50代以降はお金をもらわない仕事を増やす←今回はココ
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3菊間千乃×奥本直子 「思い続ける」とある日道が開ける
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4ウェルビーイングを意識しない企業は変化に取り残される
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5折原みと×ひうらさとる 現役であるために変えないこと
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6折原みと×ひうらさとる「推し」「萌え」こそ大人に必要
日本大学の理事長に就任した作家・林真理子さんと経済評論家・勝間和代さんは10年来のお付き合い。各分野のエキスパートが集うボランティア組織「エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議」で一緒に社会貢献活動を続けてきました。本業もバリバリとこなしながら「真剣に遊ぶ」2人。意識して仕事以外の活動を増やしてきたという2人が、後半人生を豊かにする極意を語り合います。
正反対だから面白い、1本釣りで声をかけた
林真理子さん(以下、林) 和代ちゃんに最初にお会いしたのは私が担当している週刊誌の対談に出てもらったときだよね。そのあと食事にお誘いして、1本釣りでエンジン(エンジン01文化戦略会議)の会員になってもらった。
勝間和代さん(以下、勝間) どうして私に声をかけてくれたんですか?
林 話してみて、なんて頭の回転が速い人だろうって思った。こういう人がエンジンに入ってくれたらいいなって。頭がいいけど決して傲慢じゃないし、人を受け入れるフレキシブルなところがある。和代ちゃんはめちゃくちゃ合理的でミニマリズムの結晶のような人ですけど、私は物も人間関係もため込んでいくタイプ。私と全然違う。正反対の人も面白いなって。
勝間 私は洋服も最小限ですね。今日の服もサブスクの「エアークローゼット」から届いたものです。私が選ぶよりプロのスタイリストが選んだほうが間違いないから、おまかせしようと。
仕事以外でも「自分だからできること」を見つける
勝間 エンジンの幹事長は11年間、本当によく続けてきましたよね。私も先日、イベントのお願いで地方に行って、市長さんと1時間ぐらい話をしたらぐったり疲れました。真理子さんはこれを毎年続けていらっしゃったんだなと思って感心しました。そういう大変なことをやる原動力はどこから。
林 単純にそういうことをするのが好きだからでしょうね。好き以外は何もない。毎年、エンジンでオープンカレッジを開催するために自治体にお願いするのが本当に大変で。協力してもらえるように、まず市長さんや知事さんを口説かなきゃいけない。みんなお金のことをいうと、「えっ」みたいな顔するし。PRも自分たちでやったり、寄付をお願いするために商工会議所の人にも協力してもらったり。手間も時間もかかるけど、実現して開会式をするときが楽しい。
勝間 真理子さんから習ったと思うんですけど、「50歳過ぎたら30%はお金をもらわない仕事をしなさい」と。50代、60代、70代とその割合をだんだん増やしていく。それを聞いてから私も実行するようにしています。そのほうが人生、楽しいですよね。
林 仕事ではないけど、自分だからできることってあるじゃないですか。それを一つひとつ確認していくみたいな感じ。「私だからこれだけお金が集まった」とかね。人には自慢しないけど「やった!」みたいな達成感はある。私はいざというとき馬力が出るの。